科学技術に依拠し、安全な環境と健康な生活を享受するために
私たちの生活環境や職場環境は、時代とともに大きく変容し、身体とこころの健康に大きく影響してきました。日本では、明治維新以降、富国強兵・経済発展の過程で、労働環境や一般環境において、環境汚染と健康被害が発生してきました。また、食品中毒や薬害による様々な事件が繰り返し発生しています。これらの問題によって失われた生命は言うまでもなく、破壊された健康の回復は極めて困難であり、また補償に向けての取り組みには、往々にして長い年月を要しています。再発防止のための根本的な対策が求められています。
これまでに発生した様々な事件を教訓として、国民のニーズに応えるため、環境保全と健康保護のための不断の取組が、国・地方自治体や民間において行われてきました。例えば、法律・条例等により、環境モニタリング、曝露量調査、生体影響の検討、リスク分析を適宜行うことが定められています。また、最新の科学的根拠に基づいて、食品中の汚染物質や「健康食品」などの安全性・リスク評価を行い安全基準を設定することが定められています。このような経緯は、「環境」と「健康」は、私たちの生きがいある人生を送るうえでの不可欠の「価値規準」となってきたことを反映していると言えるでしょう。
HESTIC は、環境保健に関わるリスク・安全性アセスメントの専門家の組織として、ご依頼主への考えられうる最善のサービスの提供を通して責任を果たしていく所存です。また、一般の方々に対しても正確で平易な情報の発信に努めます。
HESTIC は、未来に向けて、より良い環境を継承し、心身ともに健康な生活を享受できるようにするために、皆様と共に歩みたいと存じます。
遠山千春 |
HESTIC主幹, 医学博士・Ph.D. |